「planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜」までの美少女ゲーム業界

「planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜」までの美少女ゲーム業界

 ・ 児童ポルノ問題

 幼女殺害事件によって、マスメディアは幼女に執着心があると思われるヲタクが犯罪者扱いにするようになった。しかし、現実はそれとは無縁の方が多く、ヲタクはマスメディアの風評被害にあうようになった。ヲタクは一方通行の情報を垂れ流す無責任なマスメディアを嫌うようになってきた。

 幼女殺害事件の影響か、児童ポルノの法律の議論が行われた。だが、警察の捜査権の乱用を理由に見送られ、明確な法整備は引かれることはなかった。
 でも、この多発化する事件の影響で美少女ゲームソフトメーカーは一定のゾーニングをするようになった。
 美少女ゲームのタイトルが出る前に、「犯罪にあたる行為を絶対に真似しないでください」という注意書きを書く企業が増えてきた。それは凌辱ゲーム以外にも恋愛ゲームにも書かれるようになり、一定のゾーニングが企業の間でも目立ち始めた。

 この年から流通ルートにも変化が出てきた。アマゾンなどのネットショップでそのまま自宅へと届けるサービスが一般化し、DMMなどでダウンロード販売をする美少女ソフトメーカーが出てきた。
 また、低価格ソフトを出す同人ソフトメーカーが増え、ダウンロード販売をすることで、2000円以下のソフトで売ることができた。(勿論、パッケージ版も発売している)美少女ゲームの新規開拓の場としてダウンロード販売という場所が目立ち始めた。

 ・ バラエティ化する美少女ゲーム

 2004年前期で「CLANNAD」や「Fate/stay night」で話題をかっさらった美少女ゲーム界であったが、それ以降も話題となるゲームは続出していた。
 2004年5月からバカゲーと呼ばれるジャンルが現れ始めた。「CLANNAD」も日常パートでギャグが満載であったが、後半になるにつれてシリアステイストなストーリー展開へと変わった。しかし、このバカゲーと呼ばれるジャンルは最初から最後までギャグばかりのゲームであった。ケータイ電話が美少女になったHOOKの「Like Life」や、漫才テイスト満載のきゃんでぃそふとの「姉、ちゃんとしようよっ!2」、などがこの年を代表するバカゲーである。
 2004年6月25日にソフトハウスキャラの「巣作りドラゴン」は単純でありながらも中毒性のある飽きないゲームと言われた。CGやグラフィックばかりにこだわり、ゲーム性がおざなりになる一般ゲームと比べて、シンプルながらもはまるゲームが美少女ゲームから生まれるようになった。
 2004年8月27日、アリスソフトから久しぶりのランスシリーズのRPG「RanceY」、2004年10月1日には戯画からアクションゲーム「DUEL SAVIOR」が発売し、ゲームは勿論、シナリオ面でも優れた面白いゲームである。ゲーム性よりエッチを求められているはずの美少女ゲームであるが、美少女ゲームだからこそ表現できる面白いゲームが存在する。

 また、「CLANNAD」と同じようにLeafが2004年12月28日に「ToHeart2」をプレイステーション2用ソフトとして発売したことも話題となった。その1年後、2005年12月9日、「ToHeart2 XRATED」が18禁用美少女ゲームとして発売し、コンシュマーからの逆輸入として驚かせた。

 ・ 「planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜」

 2004年12月6日にKeyから一般Windows用ソフト「planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜」が発売された。ダウンロード販売した作品であり、SFを題材にしたキネティックノベル(ビジュアルアーツを開拓したゲーム要素をなくした一本筋のCGと音楽がついた小説)である。
 企画・シナリオは涼元悠一、原画は駒都えーじ、音楽は戸越まごめ。

 キネティックノベルという新たなジャンルを開拓したが、ゲーム性がないことからこのスタイルはあまり広まらなかった。
 ユーザーは「YU-NO」と同じように何かをしたことで、別の世界を行く主人公を見たかったのかもしれない。美少女ゲームは一本筋のアニメ・小説ではなく、多数分岐するマルチ展開のシナリオを期待していたのだと考察できる。
posted by 宋江 at 01:26 | game | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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