「智代アフター」までの美少女ゲーム業界の流れ

「智代アフター」までの美少女ゲーム業界の流れ

 ・ 2005年、アニメ化する美少女ゲームたち

 電車男のドラマによってヲタク文化は市民権を得て、メイド喫茶や「萌え」と言葉が認知されるようになった年。ソフト倫理機構の規制も少しずつ緩和し、モザイクCGがきめ細かくなり、卑語も使用してもいいこととなった。メディア倫理機構へと加入するソフトメーカーが増えたことも理由であろう。
 また、ビジュアルアーツは、2005年10月15日に、日本武道館で武道館ライブを行った。これは美少女ゲーム業界の初の武道館ライブでもあり、美少女ゲームのテーマソングが武道館ライブで披露された。

 2005年1月28日キャラメルBOXから「処女はお姉さまに恋してる」が発売された。男が麗しの女学園へと進入するために女装する女装モノが話題となった。後に「乙女はお姉さまに恋してる」で2006年10月にアニメ化し、当時、美少女ゲームからアニメ化が失敗の多い時代であったが、この「乙女はお姉さまに恋してる」は高評価を受けた。

 2005年4月28年Overflowから「School Days」が発売した。体験版がボリュームがあったことや、フルアニメーションということもあり、前評判がよかった。
 アニメーションといえば、ソニアの「Viper」シリーズや、Jellyfishの「GREEN 〜秋空のスクリーン〜」などの全体的にアニメーションのあるゲームと、HアニメーションのみのTech Arts系ソフト(「メイドさんと大きな剣」のMay-Be SOFTなど)が挙げられる。しかし、「School Days」は日常パートにもアニメーションが入っていたことでストーリーにも重点を置いていた。
 その肝心のストーリーである三角関係の恋愛劇から、ドロドロの恋愛劇へとなり、その躊躇しないストーリー展開に、プレイヤーを欝にさせた。まさいく、欝ゲーのきわみとも言われるゲームであった。
 その上、主人公の伊藤誠は絵に描いたようなだらしない男であり、美少女ゲームの主人公でも屈指の嫌われキャラとなった。(選択によってはまともにはなる)「ヤンデレ」という言葉が一般的になったのも、この頃からである。
 2007年7月にアニメ化したが、当時の社会的背景を考慮し、最終回は放映しなかった。その最終回を見た人はこれは放送できないと納得できる内容であり、「School Days」はアニメ史に残る伝説を残した。

 「SWAN SONG」や「最果てのイマ」、「車輪の国、向日葵の少女」などシナリオの凝った大人向けの美少女ゲームが出てくる中、2005年8月26日きゃんでぃそふとから「つよきす」が発売された。当時、ツンデレが流行であったこの時代で、このつよきすはツンデレキャラばかり登場する作品だと宣伝していた(だが、肝心のツンデレキャラがそんなにいなかった)
 このソフトは腹から笑えるゲームであり、バカゲーを確立させた作品でもあった。シナリオだけでなく、スクリプト(立ち絵の編集)にもこだわり、美少女ゲームにしては珍しい声優ネタも多数あった。ゲームならではの演出や、美少女ゲームでもおかまいなしのネタに、よりこのゲームの面白さを引き出させた。
 後に、つよきすは2006年7月にアニメ化されたが、原作を蔑ろにした作品であったために、大半のファンにとって黒歴史になった。

 スタンダードな恋愛アドベンチャーゲームとしては、2005年9月22日AUGUSTの「夜明け前より瑠璃色な」がある。なお、「夜明け前より瑠璃色な」が2006年10月にアニメ化したときの作画崩壊は「ロストユニーバス」と共に語り草となっている。この頃から美少女ゲームのアニメ化は不安なものになってきた。

 ・ 「智代アフター It's a Wonderful Life」

 2005年11月25日、Keyから「CLANNAD」の外伝的作品「智代アフター It's a Wonderful Life」が発売した。「CLANNAD」のキャラクター、坂上智代の1人にフォーカスした作品であり、18禁要素を加えたゲームのほかに、シュミレーションRPGもついたソフトであった。
 企画・シナリオ、麻枝准さんが比較的自由に、実験的に作った作品でもある。発売当初、評価よりも批判する声が高く、ショックのあまり1、2ヶ月の休職に追い込まれた。
 その後、コンシュマー化したことでシナリオを増やしたことや中身を少し変えたことでファンの間でも納得できる出来となった。
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「planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜」までの美少女ゲーム業界

「planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜」までの美少女ゲーム業界

 ・ 児童ポルノ問題

 幼女殺害事件によって、マスメディアは幼女に執着心があると思われるヲタクが犯罪者扱いにするようになった。しかし、現実はそれとは無縁の方が多く、ヲタクはマスメディアの風評被害にあうようになった。ヲタクは一方通行の情報を垂れ流す無責任なマスメディアを嫌うようになってきた。

 幼女殺害事件の影響か、児童ポルノの法律の議論が行われた。だが、警察の捜査権の乱用を理由に見送られ、明確な法整備は引かれることはなかった。
 でも、この多発化する事件の影響で美少女ゲームソフトメーカーは一定のゾーニングをするようになった。
 美少女ゲームのタイトルが出る前に、「犯罪にあたる行為を絶対に真似しないでください」という注意書きを書く企業が増えてきた。それは凌辱ゲーム以外にも恋愛ゲームにも書かれるようになり、一定のゾーニングが企業の間でも目立ち始めた。

 この年から流通ルートにも変化が出てきた。アマゾンなどのネットショップでそのまま自宅へと届けるサービスが一般化し、DMMなどでダウンロード販売をする美少女ソフトメーカーが出てきた。
 また、低価格ソフトを出す同人ソフトメーカーが増え、ダウンロード販売をすることで、2000円以下のソフトで売ることができた。(勿論、パッケージ版も発売している)美少女ゲームの新規開拓の場としてダウンロード販売という場所が目立ち始めた。

 ・ バラエティ化する美少女ゲーム

 2004年前期で「CLANNAD」や「Fate/stay night」で話題をかっさらった美少女ゲーム界であったが、それ以降も話題となるゲームは続出していた。
 2004年5月からバカゲーと呼ばれるジャンルが現れ始めた。「CLANNAD」も日常パートでギャグが満載であったが、後半になるにつれてシリアステイストなストーリー展開へと変わった。しかし、このバカゲーと呼ばれるジャンルは最初から最後までギャグばかりのゲームであった。ケータイ電話が美少女になったHOOKの「Like Life」や、漫才テイスト満載のきゃんでぃそふとの「姉、ちゃんとしようよっ!2」、などがこの年を代表するバカゲーである。
 2004年6月25日にソフトハウスキャラの「巣作りドラゴン」は単純でありながらも中毒性のある飽きないゲームと言われた。CGやグラフィックばかりにこだわり、ゲーム性がおざなりになる一般ゲームと比べて、シンプルながらもはまるゲームが美少女ゲームから生まれるようになった。
 2004年8月27日、アリスソフトから久しぶりのランスシリーズのRPG「RanceY」、2004年10月1日には戯画からアクションゲーム「DUEL SAVIOR」が発売し、ゲームは勿論、シナリオ面でも優れた面白いゲームである。ゲーム性よりエッチを求められているはずの美少女ゲームであるが、美少女ゲームだからこそ表現できる面白いゲームが存在する。

 また、「CLANNAD」と同じようにLeafが2004年12月28日に「ToHeart2」をプレイステーション2用ソフトとして発売したことも話題となった。その1年後、2005年12月9日、「ToHeart2 XRATED」が18禁用美少女ゲームとして発売し、コンシュマーからの逆輸入として驚かせた。

 ・ 「planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜」

 2004年12月6日にKeyから一般Windows用ソフト「planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜」が発売された。ダウンロード販売した作品であり、SFを題材にしたキネティックノベル(ビジュアルアーツを開拓したゲーム要素をなくした一本筋のCGと音楽がついた小説)である。
 企画・シナリオは涼元悠一、原画は駒都えーじ、音楽は戸越まごめ。

 キネティックノベルという新たなジャンルを開拓したが、ゲーム性がないことからこのスタイルはあまり広まらなかった。
 ユーザーは「YU-NO」と同じように何かをしたことで、別の世界を行く主人公を見たかったのかもしれない。美少女ゲームは一本筋のアニメ・小説ではなく、多数分岐するマルチ展開のシナリオを期待していたのだと考察できる。
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「CLANNAD」とは?

「CLANNAD」とは?

○ あらすじ

 進学校に通う不良高校生、岡崎朋也。父親との間にトラブルとなり、何もかも嫌になり、進学することをやめ、無為な日々が続いた。
 3年生となり、登校時間をとうに過ぎた校門に、校舎に続く桜咲き乱れる坂道の下で、ある少女と出会う。
 少女の名前は古河渚。長い闘病生活からやっと復学した少女は、二度目の三年生を迎えていた。自分を知っている同級生たちは皆卒業してしまっていた。大好きなれるはずだった場所には、もう自分の居場所はなくなっていた。
 朋也は渚に声をかけ、「次の楽しいことをみつければいい」と背中を押し、学校で何か楽しみを見つければこの坂道に上れるようになるはずだと提案し、二人はその坂道を上り始めた。

 「CLANNAD」(クラナド)、元は株式会社ビジュアルアーツのブランドKeyが製作した恋愛アドベンチャーゲーム。
 度重なる延期の中、3年半の歳月の末に、「CLANNAD」が2004年4月28日に発売した。当時、18禁が当たり前だった美少女ゲームで全年齢対象のWindows用ソフトであったことも話題となった。なお、このときの「CLANNAD」は音声がなかった。
 2006年2月23日インターチャネルからプレステーション2用ソフト、2008年2月29日にパソコン版で全年齢Windows用ソフト「CLANNAD FULL VOICE」、プロトタイプよりPSP版が2008年5月29日、Xbox 360版が2008年8月28日が出ている。

 よく「CLANNAD」はどんなゲームと言われるが、誰かが人生答えたことで、ネット界隈で広まり、CLANNADは人生と揶揄されるようになった。
 しかし、人と家族との心の交流をテーマにしており、シナリオに特化した恋愛アドベンチャーゲームでもあるので、そのいじられ方は正しいだろう。 
 
 2007年9月15日に東映アニメーションによる劇場アニメが公開し、ミニシアターで多くのファンが押し寄せた。
 2007年10月からTBS系列で、京都アニメーション製作の「CLANNAD -クラナド-」が放映され、2008年10月から同じスタッフ製作した「CLANNAD 〜AFTER STORY〜」が放映された。

 ネット界隈で「CLANNAD」の考察や感想についてブログで書く人が多い。色々な感想が出てくるので、見た人によって様々な声が挙げることができるストーリーと言えるだろう。

 ○ 世界観

 現代の学園モノ。高校パートと、高校を卒業した後のAFTER STORY、そして、シナリオの途中に入る幻想世界の三つに分かれている。
 日常パートではキャラクターたち触れ合いを描き、平凡ながらも充実のある日常を描いている。アニメでは一本のまとめられているが、ゲームではそれぞれのキャラクターの個別エンディングがあり、サブキャラクターのエンドまでもある。

 ○ CLANNADに登場するキャラクター(CVはアニメ版)

 ・ 岡崎朋也(おかざき ともや) CV:劇場版・野島健児 TVアニメ・中村悠一

 主人公、進学校に通う3年生。
 幼い頃に母を交通事故で亡くし、父・直幸と2人暮らし。運動神経がよくバスケットボールの特待生として、高校に入学したが、父親とのケンカで右肩をケガし、選手生命を絶たれた。
 部活動をやめてからは遅刻・サボりの常習犯であり、進学校ということから不良と見られている。
 他人行儀で生気を失った父と疎遠となり、放課後は春原の部屋に入り浸っている。風子をからかったりするが、基本常識人で、ツッコミ役に回ることが多い。

 ・ 古河渚(ふるかわ なぎさ)CV:中原麻衣
 
 メインヒロイン。幼少時から病弱で病気による長期欠席を理由に留年している。そのため主人公やクラスメイト達より1年年上であり、クラスで孤立している。
 敬語口調で話し、真面目であり、誰にでもやさしい性格だが、意外と頑固な性格でもある。
 一昔前に流行った「だんご大家族」というキャラクターにこだわりを持ち、このときばかりはなぜか強く語る。
 たのしいことを見つけるために、演劇に興味を持つが、演劇経験はない。演劇部の再興に、色々な人に声をかけている。

 ・ 藤林 杏(ふじばやし きょう)CV:広橋涼

 主人公の朋也と春原に下の名前で呼び合える仲のいい女子生徒。双子の妹、藤林椋の姉。
 2年の時は同じクラスだったが、3年になってからは隣の組の委員長を務めている。
 勝ち気で男勝りな性格で男子生徒に恐れられているが、女子生徒からの人気は大きい。
 妹思いでおせっかいやき、怒ると恐い。

 ・ 一ノ瀬 ことみ(いちのせ このみ) CV:能登麻美子

 授業時間以外、図書室で勉強している女子生徒。有名な物理学者の娘でもあり、トップレベルの学力を持つ。
 おっとりとした性格で、〜の、と語尾につけるのが話し方をする。幼い頃に習っていたバイオリンを弾くのが好きだが、お世辞にもうまいとはいえず、騒音にしか聞こえない。
 テンポのずれた漫才のツッコミ、ダジャレも好きであるが、白けている。

 ・ 坂上 智代(さかがみ ともよ) CV:桑島法子

 転校してきた2年生の女子生徒、生徒会長になる夢を持つ。
 ケンカが強く近隣の不良生徒からは恐れられており、遺恨を持つ。
 春原はあまりにも強い彼女に男だという疑問を持ち、男だという証拠を手に入れるために、度々ちょっかいを出すが、その都度に返り討ちにあっている。

 ・ 伊吹 風子(いぶき ふうこ) CV:野中藍

 独特の感性を持ち、ヒトデに執着心を持つ小柄な少女。自分で彫ったヒトデを多くの人に渡しているが、不器用なために削るときにケガをし、手に包帯を巻いている。
 ヒトデのことを考えると、自分の世界にトリップする。その間、朋也はいたずらしそのいたずらに気づかない。
「最悪です」「そこはとなく最悪です」というのが口癖である。

 ・ 春原 陽平(すのはら ようへい) CV:阪口大助

 朋也の悪友で同級生。朋也と同じようにサッカーのスポーツ推薦で入学したが、ケンガが原因で退部となった。その後、朋也と同じように自堕落的な学生生活を送っている。
 不用意な言葉が原因でよく痛い目にあうが学習せず、立ち直りが早い。

 ・ 古河 秋生(ふるかわ あきお) CV:置鮎龍太郎

 渚の父親で、夫婦揃って古河パンを経営している。ヘビースモーカーで口にタバコをくわえている。
 初対面の相手でもガンを飛ばし、口が悪い。しかし、とてもやさしく世話焼きでもあり、草野球などの少年っぽい趣味を持っている。妻の早苗と渚に溺愛している。

 ・ 古河 早苗(ふるかわ さなえ) CV:井上喜久子

 渚の母親で、夫婦で古河パンを経営している。渚の姉と見間違われることもあるほど外見が若い。
 彼女の作った珍妙なパンは必ず店の上で売れ残っている。このことをいうと早苗は泣くので、秋生と周りの人はごまかしている。

 ・ 謎の少女 CV:川上とも子

 物語の冒頭で出てくる少女。ゲーム中では話の間に「幻想世界」で入ってくる。
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